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== たてぶえ探偵団 ==

フルートの曲をリコーダーで吹く方法

バッハやヴィヴァルディの時代には、横ふきフルートの楽譜、つまりフラウト・トラヴェルソ (flauto traverso) の楽譜を、アルト・リコーダーで演奏することもあったそうです。きょうはその方法を説明します。




最初におことわりを二つ:

これはあくまでバロックフルートの楽譜をリコーダー読み替える方法なので、音域の広い現代のフルートではうまく行かないこともあります。

簡単に読み替えることができるのはフルートの楽譜なので、無伴奏の独奏フルートや、フルートだけの二重奏・三重奏の楽譜が、おもな対象です。通奏低音 (鍵盤楽器や低音の弦楽器による伴奏) は楽譜を書き直したり、もっと高度な技術としての読み替えが必要になります。

前もって必要な知識もあります。ヘ音記号の読みかたです。フルートも、アルト・リコーダーも、楽譜はト音記号ですが、ここで説明する読み替えの方法は、ヘ音記号をスラスラ読める人が有利です。

それから、ここで説明するのはあくまで楽譜を読む方法です。読み替えの方法としては簡単ですが、曲そのものが簡単になるわけではありません。フルート奏者にとって難しい曲なら、リコーダーで吹いても難しいことが多いです。

それでは、いよいよ始めましょう。まず、もとになる楽譜の例です。

d' e' f#' g' a' g' c#'' d''

最初の音 d' と次の音 e' は、アルト・リコーダーの最低音 f' より低いので、このままでは吹けません。そこで調を変えるわけですが、アルトより1オクターブひくいバス・リコーダーの楽譜だと思って、次の例を見て下さい。

F G A Bflat c d e f

最初の音は、全ての指穴をおさえて出る最低音です。楽譜の上では低い F ですが、バス・リコーダーを吹いたときに出て来る音は、楽譜より1オクターブ高い f です。

今度は、これと同じ指づかいでアルトを吹いてみましょう。実際にアルトで鳴る最初の音は、ヘ音記号の楽譜より2オクターブ高い f' です。アルトの最低音です。

このときアルトで吹く音を実音表記でト音記号の楽譜にしてみると、次の様になります。

f' g' a' bflat' c'' d'' e'' f''

要するに、全ての音をフルートの楽譜から短三度 (1音半) 上げて演奏するのです。バロック・フルートの最低音 d' は、f' に変えます。曲の調も、それにあわせて変えます。たとえばニ長調 (Dメイジャー、シャープ二つ) の曲は、ヘ長調 (Fメイジャー、フラット一つ) に変えます。

もう少し専門的な話をしましょう。当時は、小ヴァイオリン記号とか、フレンチ・ヴァイオリン記号といって、ト音記号のうずまきの中心が五線譜の1番下、第1線に重なる音部記号もありました。通常のト音記号で書かれたフルート用の楽譜でも、この小バイオリン記号のつもりで読めば、上記の読み替え法と同じ結果になります。ゲオルク・フィリップ・テレマン (Georg Philipp Telemann) が作曲・出版した楽譜では、フルート用の楽譜のすみに小ヴァイオリン記号と、短3度上げた調号が印刷してあり、リコーダーでも演奏できることが示してあったりします。

このように、バロック・フルート用の楽譜をヘ音記号のつもりで読み替える方法を覚えれば、あなたが演奏するアルト・リコーダーの可能性は大きく広がるでしょう。
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┃ Tag:フルート リコーダー バロック 読み替え

┃ テーマ:リコーダー ━ ジャンル:音楽

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